ASSORTED HEAP

Mindwaves (1992)

1988年にAurichで結成された4人組の2nd。ヴォーカルがデス寄りの咆哮なので、デスメタルともとれますが、ブラストはないですし、リフ自体はスラッシュであります。部分的に使っているキーボードのせいか「Human」の頃のDEATHを彷彿とさせる展開もあったりします(テクニカル系ではありませんが)。実力のあるバンドですし、いいリフも多いですが、ハマるほどじゃないかも。


BACKWATER

Final Strike (1986)

1979年に結成されたトリオの2ndVENOM, MOTORHEADに影響を受けたであろう、ロックンロール・スラッシュメタル。正直70'sというか、←これらのバンドよりもオールドスクールな臭いもあったりする+センスが悪いので、かなりカビ臭いサウンド。チューニングが狂っているのか、コード進行がおかしいのかよくわかりませんが、不気味かつ変なリフが多いですし、マヌケな展開もあったりして、ニンマリの連続。MANILLA ROADを彷彿とさせるメンバーのルックスも強烈です。以外にもメロディを意識したソロは、ドイツ的であります。


BAPHOMET

No Answers (1991)

1986年に結成された4人組の1stフルレンス。ASSORTED HEAPっぽいタイプですが、ギターフレーズを含め、もっとアングラなサウンドで好感が持てます。スピードよりも展開で聴かせる作りで、もっとストレートに攻めこんで欲しかったですが、リフ自体はいいので結構楽しめます。ヴォーカルはデスVoと、スラッシュシャウトを使いわけるタイプで、中途半端というか、どっちかにしてほしいですが、それは大した問題じゃないかな。


BATTLEFIELD

Spirit Of Time (1993)

5人組の2nd。以前は荒々しいスピードメタルだったと思いますが、①のリフの刻みがスラッシーなのを除けば、昔の面影など全くないHM。プレイはタイトですし、プロダクションもいいので、プログレッシヴで良質なHMとして、評価されるべき作品だと思いますが、、、。確かヴォーカルはシャウトスタイルだったハズですが、バックにあわせて美しく歌っちゃってます。メンバーが小奇麗になっていたので「あれ?」と思いましたが、不安が的中。


CRIMINAL JUSTICE

Burning The Infidel (2005)

ベルリンで結成された5人組のデモ、「Burning The Infidel(1988), Criminal Justice(1989)のコンピ。テクニカルスラッシュということでゲットしましたが、ちっともテクニカルじゃなくて、実際プレイはヘタだったりします。ま、PYRACANDAっぽいラインがテクニカルでしょうか?正直そんなことはどうでもよく、内容は→ヴォーカルが弱いですし、煮え切らない曲も多く、盛り上がらない+ほとんど疾走もしませんが、なぜか憎めないピュアサウンド。なんだかレビューも煮えきりませんが、哀愁も感じるこういった雰囲気も好きです。


DARKNESS

Death Squad (1987/再発2005

1984年12月1日にエッセンで結成された5人組の1st。割れた声質が独特なOliver Fernickelのヴォーカルは、変な力みがない+無意味な絶叫でもないので、実際聴きやすいタイプ。とはいうもののスラッシュ以外の何物でもないスタイルで、そういった意味でのバランスは理想的。ドラムもスラッシュビートを気持ちよく叩いてますし、バスドラも結構細かく踏んでいる+独特なタイム感で頑張っています。特に個性的なバンドではないですが、リフにはいいものが多いですし、こちらも名盤。ちなみにインストには古きよきジャーマンHMの要素もアリ。尚再発の⑩はギターのArndとドラムのLackyの新バンド、EURE ERBENの2005年録音の新曲、⑪~⑭は85年のデモ「The Evil Curse」から、⑮はNRRのコンピレーションに収録されていたもの、⑯はJUDAS PRIESTのカヴァー。

Bocholt Live Squad (2005)

87年の5月17日、ドイツのボホルトで行われたライヴ。その名の通り、ギターソロの"Duel Of The Axeman"はともかく、実は未発の"Space Bayer"を目当てに買ったんですが、ブギー調の単なるふざけたナンバーで?????。ま、そんなことはともかく、スタジオよりも全然ラフで、テンポも速いプレイが楽しめます。Olliもしっかりと確実に吐捨ており、臨場感もある分、ライヴのほうがさらにクール。まとまりのない曲間を考えると、Guaranteed No Overdubs!!!という文句もまんざら嘘じゃないでしょう。ということで彼らのファンは要チェック。

Defenders Of Justice (1988)

ベースがThomas Beckerに交代した88年2nd1stとなんら変わりのない、pure thrash metal!!正直リフがイマイチなので、1stのほうが好きですが、方向性は完璧ですし、新加入のベースのランニングも格好いい一枚。特に①は強力。尚ボーナスの⑨はEURE ERBENの2005年録音の新曲、⑩~⑭は86年のデモ「Titanic War」から、⑮はコンピレーションに収録されたナンバー、⑯はKISSのカヴァーで89年のライヴ。

Conclusion And Revival (1989/再発2005)

ヴォーカルがRolf "Ray" Druschel に、ベースがTimo Oehikeに交代し4人組になった3rd。スラッシュ系にもSteve Digiorgio, Tony Choy, Doug Keyser, Ron Royce (CORONER)等、超テクベーシストがいますが、このTimoも中々素晴らしいベーシストです。チョッパーを多用しているので、スタイルとしてはTrujilloに近いですが、ちょっとSteve Harrisも入ってます。タイム感、サウンド、フレーズともに申し分なく、ほとんどリード状態、ということで、気がつけば耳はベースラインを追ってます。で、新加入のRolfのヴォーカルですが、Oliverのヴォーカルが凄かった分、やはり違和感あります。ということで、メンバーもコメントしてる通り、バンド名を変えてリリースすべきだった作品。相変わらずいい曲もありますし、基本的にはスラッシュしてますが、ありえない展開もあったりするし、別バンドとして聴いたほうが身のため。尚再発の⑬はEURE ERBENのナンバー、⑭~⑱はクレジット上86年のデモ「Titanic War」から、となってますが、実際は86年の「Spawn Of The Dark One」。


DEATH ATTACK

S/T (1986/再発?)

オーヴァードーズで94年に他界した元PROTECTORのドラマー、Michael Hasseがヴォーカルのバンド(結成は85年)の唯一の音源で、2曲入りのピクチャーシングル。当然PROTECTORと比較してしまいますが、こちらのほうが全然正統的なサウンド。すぐにコピー出来そうな超シンプルなリフは、どちらかというとスピードメタル寄りですが、DARKNESSOlliを、うーんとダーティにした感じの、Michaelのヴォーカルのおかげで、スラッシュ以外の何物でもないサウンドになってます。ということで、ムダがなくシンプル、かつ熱すぎる初期スラッシュメタルをお楽しみ下さい。このバンド自体86年に速攻解散してしまいましたが、正直Michaelにはこのバンドで頑張ってもらいたかった。


DEATH IN ACTION

Toxic Waste (1988)

EROSIONにも通じる硬派なスラッシュメタル(結成は1986年)の1st。アジティトしまくるヴォーカル、ドイツらしいタイトなドラミング、歌詞の内容等、クロスオ-バー色の濃いサウンド。クランチが効きまくったスラッシュリフも十分に耳を刺激してくれますし、ライブでは完全にモッシュを誘発するアグレッション満点なアルバム。リフはちょっとありがちだったりしますが、④、⑦は強力!そうそう2ndの頃のMANDATORに通じる雰囲気もあったりします。蛇足ながらもタイトル曲の女性voイントロもとても印象的。


DEATHROW

Riders Of Doom (1986)

1985年にデュッセルドルフで結成された4人組の1stで、当初はSAMHAINと名乗ってましたが、リリース前に、アメリカに同名バンド(Glenn Danzigのアレ)がいた為、DEATHROWに変更。また当初は「Satan's Gift」というタイトルでリリースされましたが、レーベルを変更した為↑に。DEATHROW節とでもいうべき、メロディを意識した美しい展開もすでにありますが、ASSASSIN1stにも通じる勢いで終始爆走しており、スタイルは当時としてはかなりコア。③のインストも最高。

Raging Steel (1987)

2nd。基本的には1stと同じ、ストレートなスラッシュですが、才能が開花されたというのかリフの質がさらにアップ。独特な美しいメロディもさらに磨きがかかってますし、スローな展開にもポイントがあったりしてこちらも最高。ヴォーカルはまだ垢抜けてませんが、バンドの成長がしっかりと感じられる名盤。

Deception Ignored (1988)

ギターがThomas PriebeからUwe Osterlehnerに交代した2nd。テクニカルスラッシュに変身。当然というか、曲の展開はかなり複雑で、特にインストの"Triocton"は「無理に複雑にしました。」と思わせるほど(おそらくWATCHTOWERを意識)。ま、WATCHTOWERみたいに、大胆にジャズ/フュージョンの要素を取り入れたスタイルではなく、あくまでもメタルなアプローチなので、違和感はないと思います。ギターは相変らずリフ、ソロともに◎で、メロディアスなフレーズをプレイしながらも、へヴィさを失わないスタイルは、メロデスバンドとかが学ぶべきポイント。ヴォーカルも別人?と思うほど、歌い方、声質が変化しており、その伸びのある歌は気に入りました。この作品もお勧め。

Life Beyond (1992)

4th。依然複雑なアプローチですが、ヴォーカルのスタイル、作りは2ndの頃に戻ってまして、そういう意味でもバランス感覚は完璧です。演奏力もさらにアップしていて、やはり手数の多いリフは最高。サウンドは全然違いますがTURBOの「Dead End」、もしくはBULLDOZERの「Neurodeliri」にも通じる荘厳さもあり、バンドとしてよりディープになった、説得力のあるサウンドが楽しめます。アルバム単位な作りも○。

この後ギターのUwe Osterlehnerは自身のプロジェクトEND AMENを結成。


DEFENDER

A Symbol Of Devotion (1989)

1987年にSpeyerで結成された5人組の1stEPEUROPE"The Final Countdown"のあのフレーズを、パロディにしたイントロに「あっ!えっ?」となってしまいますが、中身はストレートかつラフなスピード/スラッシュメタル。特に印象的なリフ、ソロがあるわけじゃありませんが、テンションあるサウンドですし、初期スラッシュな勢い、熱さはやっぱりクール。音の未熟さが逆に魅力的であること、ファルセットのシャウトが怪しいものの、シンガロングなメロディもこなすVoもポイントであります。


EMILS

Es Geht Uns Gut (1989)

4人組の?。EROSIONに似てますが、彼らほどへヴィなタイプではなくて、もっとクロスオーヴァー寄りのユルいサウンド。適度なファニーさにプラスして、この手にしては珍しくナキの展開もあったりしますし、②では"剣の舞"のフレーズをフィーチャーしてユニークな仕上がり。③のスラッシュナンバーはEROSIONに勝るとも劣らない出来ですし、ドタバタでペタペタな音プロダクションのドラムも好み。HC寄りながらも楽曲のバランス感覚もいいですし、11曲入で34分弱という長さも○ですが、個人的にはもっとスラッシュナンバーが欲しかった。ちなみに歌詞はドイツ語であります。


END AMEN

Your Last Orison (1992)

DEATHROWのギター、Uwe Osterlehnerとベーシスト、Siggi Blaseyによるプロジェクト(もう一方のギターとドラムはPSYCHOTIC WALTZのメンバー)。曲によってはDEATHROWよりさらにプログレッシヴで、パーカッション的な打ち込みをフィーチャーした、ギター・オリエンテッドな環境音楽っぽいですが、人力ドラムを使ったスラッシュナンバーは、当然というか3rdの頃のDEATHROWっぽいクオリティ。プロジェクトなのでリラックスしている分、DEATHROWのようなクセ、テンションに欠けますが、リフ、ソロともにセンスよく、彼のミュージシャンとしての力量を感じます。プレイを含めソツなくこなしている分、彼らのようないい意味でのくどさもないですが、DEATHROWファンはチェックしても損はないアルバムだと思います。なおUweのヴォーカルはDave Mustaneに似ています。ちなみにDweezil Zappaが2曲でアディショナル・ソロをプレイ。


ENTOPHYTE

End Of Society's Sanity (1992)

1990年に結成された4人組の唯一の作品。線は細いですが、抜けがよくて、歌えるヴォーカルをフィーチャーした、プログレッシヴなパワー/スラッシュ。プレイがズレる分、逆にブレィクが難解に聴こえる+アイディアが豊富なのが逆効果な部分もありますが、曲作りのセンスはいいですし、彼らなりのオリジナリティもあるので、チェックしてみても損はなし。


EROSION

Mortal Agony (1988)

5人組の1st。クランチが効いたへヴィなリフが、実にクールなaggressive thrash metal。へヴィネスを重視したタイプですが、爆走ナンバーやメロディアスな展開もあったりして、バラエティに富んだ仕上がり。今聴いても古さを感じさせないサウンドで、あえて若いリスナーにも聴いてもらいたい隠れ名盤。

Thoughts (1990)

2nd。片方のギターとベースが交代してますが、HC寄りのスラッシュ、というスタイルに変化はないですし、曲も相変わらずハイクオリティ。特にミディアムでモタってしまうドラムはマイナーですが、不協和音フレーズを違和感なく聴かせる、オリジナリティあふれるスタイルは◎。ちなみにラストはファンク、トライバルなリズムをフィーチャーしたナンバー。

(1992)

またベースが交代した3rd。依然HCっぽくアジティトしながらも、歌メロにも魅力がでてきたVoもグッドですし、ドラムプレイに余裕が出てきたので、スピード感、へヴィネスがさらにアップ。サウンドは一聴メカニカル、無機質な感じですが、実際かなり熱いサウンドですし、不協和音フレーズ、変拍子、憂いのあるメロディもやっぱり独特。


EXUMER

Possessed By Fire (1986/再発2001)

フランクフルトで1985年に結成された4人組の1st。捨て曲もありますが、クールなリフ、展開がしっかりとありますし、勢い抜群なこれぞ初期スラッシュメタル。コケおどしっぽいおどろおどろしさ、メロディアスな展開も悪くないですし、こちらもマスト。なお再発盤は1985年のデモ「A Mortal In Black」をプラス。

Rising From The Sea (1987/再発2001)

ヴォーカル兼ベースのMem Von Steinが、Paul Arakariに交代した2nd。ヨーロッピアンなサウンドからドライでアメリカンなスタイルに変化。1stに比べて、正直平凡なリフが多いですが、後半はハイテンションな内容でこちらも要チェック。再発盤はラストラインナップ(5人編成)によるデモ(3曲入)をプラス。

1st2ndのカップリングCDもあり。


GRINDER

Dawn For the Living (1988)

1986年にフランクフルトで結成された4人組のスピードメタルバンドの1st。いわゆるベタなジャーマンメタルとは違って、スラッシュを確実に意識したサウンドで好感が持てます。プレイは安定してますし、プロデュ-スもいいので、バンドの実力を感じる作品。正直リフは結構ありがちですし、まだバンドとしてのオリジナルは感じられませんが、こちらも好盤。

Dead End (1989)

アレンジ力、メロディラインのセンスがアップした2nd。いかにも彼ららしい"Just Another Scar"、叙情的なインスト"Why"、ロックンロールとスラッシュをミックスしたような"Train Raid"、等ポイントが多いアルバム。ワイルドかつ歌えるAdrianのヴォーカルもパワーアップしてクールですし、1stと同じくKalle Trappによるプロデュースも○。

Nothing Is Sacred (1991)

ベースが加入して、AdrianVo専念した3rd。歌メロがさらによくなっており、GRINDER節が完全に開花した一枚。スウィ―プを多用するギターを中心に、演奏力もアップしてますし、2ndよりもさらにメリハリのある構成なので、より多くの人にウケるサウンドだと思います。ファニーなジョークセンスも悪くないですし、陰陽がハッキリした作りも○。特にタイトル曲は名曲。

91年後半ヴォーカルのAndre(再びベースを兼任する)とドラムのStefanはギターを加えてCAPRICORNを結成。


HOWLIN' MAD

Insanity (1990)

World Chaos」リリース後のHOLY MOSESのツアーに同行した5人組(1988年に旧ドイツのErfurtで結成された)の唯一の作品。Sabina"Drunk 'Till Emptiness"でゲスト参加。サウンドはHOLY MOSESというよりは、ギターの刻み、プロダクションを含めて、WARPATHEROSIONを足して割った感じのスタイル。ま、彼らほどのクオリティはありませんが、ドイツの美学とでもいうべき、タイトな雰囲気は○ですし、ユニークなリフもたまにあります。メインリフよりソロのバッキングリフのほうが格好いいのは、ご愛嬌でしょうか?HOLY MOSESAndy Classenがプロデュース。


IRON ANGEL

Hellish Crossfire (1985)

METAL GODSにヴォーカルのDirk SchröderとギターのPeter Wittkeが加入し、IRON ANGELと改名し、発表された1st(母体は1983年にハンブルグで結成)。さすがに今聴くとオールドなスピードメタルですが、当時にしてはへヴィなサウンドでした。ヴォーカルは弱々しいドイツのマイナー系ですが、バックのプレイは頑張ってますし、オーソドックスでいいリフも多いです。シンプルかつピュアな作り、サタニックな雰囲気も○。"Rush Of Power"が特に○。

Winds Of War (1986/再発?)

2nd1stはスラッシュ寄りのパワーメタルで、中々アグレッシヴな作品でしたが、こちらはACCEPTっぽい典型的なジャーマンHMに変化。こういう作りですと、Kai HansenをヘタにしたようなVoの実力が露呈しちゃいますし、バンドとしての個性もダウン。依然ファストナンバー、ツボなリフ、いいフレーズもありますが、正直スラッシュ好きにはちょっと物足りないかも。蛇足ですがRitche Blackmoreの息子、Jürgen Blackmoreが参加したことで、当時話題に。尚再発盤は1985年のライヴを4曲プラス。

The Tapes - Brazilian Edition (2004)

85,86年のライヴに2曲の未発表曲(85年のもので曲名はナシ)をプラスしたコンピレーション。ライヴは当然臨場感があるものの、まるでスタジオのようなクリアなプロダクション+スタジオ録音よりもスピード、荒さはアップしています。未発はあくまでもスラッシュ以前のスピードメタル、もしくはパワーメタルですが、こういう懐かしいスタイルもグッド。


MEGACE

Human Errors (1991)

女の恐ろしさとでもいうべきか、HOLY MOSESSabinaのようなすさまじいデスVoと、プログレを歌わせたらハマりそうな、美しい声を使いわける、Melanieのヴォーカルが、とにかく個性的な、5人組テクニカルスラッシュバンドの1st(1988年にハンブルグで結成される)。バックのプレイも、そんなschizoな彼女に負けてはいなく、風変わりで奇妙なラインのリフと、テクニカルで流麗なソロを弾きまくるギター、ちょっとジャズっぽいランニングが個性的なベース、変拍子をタイトにこなす、キラー・カンまんまなドラマー、というハイレベルな内容。十分テクニカルですが、思っていたほど不可逆な展開、プレイをフィーチャーしているわけではないですし、まだ未消化な部分もあるものの、曲作りのセンスもいいので、実際聴きやすいサウンド。彼女のヴォーカルがあまりにも個性的なので、好き嫌いがハッキリしそうですが、SIEGES EVEN1stにも通じる、プログレッシヴなセンスはチェックの価値アリ。蛇足ですがKai Hansenの友達バンドとのこと。

ギターのJorg Schrorは2000年にベースとしてGAMMA RAYのツアーに参加。


MEGA MOSH

Call To Account (1989)

1989年に結成された4人組の1st。ヴォーカルスタイル、ドラミングを含め、HC色の強いバンドで、DEATH IN ACTIONっぽいタイプ。HCやファニーな雰囲気がダメな人には、キツい内容ですが、実際DEATH IN ACTIONよりも格好よかったりする+終始ハイテンションなので一気に聴ける仕上がり。


MINOTAUR

Power Of Darkness (1988/再発?)

1983年にハンブルグで結成された、初期KREATORタイプのトリオの1stフルレンスで、特にヴォーカルなんてモロにMille。やはりというかプレイはかなりラフですが、アグレッション、勢いともに完璧ですし、リフも全盛期のKREATORに勝るとも劣らないクオリティなので、このバンドも十分にストライク。アメリカのバンドに出せないダークな雰囲気も○。実際スタイルはKREATORというよりは、スイスのMESSIAHに近いかも。再発にはボーナストラックとして、1986年のデモが3曲プラスされてますが、こちらも滅茶苦茶クール。


NECRONOMICON

S/T (1986)

83年に結成された彼らの1st。確かにVoのファルセットなんてはSchmierっぽいですし、DESTRUCTIONとも交流があったバンドですが、よくいわれてるほどDESTRUCTIONっぽいとは思いません。確かに先の読めない個性的すぎるリフワークとかも、DESTRUCTIONっぽいですが、彼らの場合、メタル以外からのバックグラウンドを感じさせます。それでいながらスラッシュ以外の何物でもないサウンド!!ということで、こちらもジャーマン・スラッシュを代表(してほしい)するアルバム。初期スラッシュに不可欠な、勢い、熱さも申し分ありませんし、いいナンバーばかりなので、繰り返しリピート出来るアルバム。

Apocalyptic Nightmare (1987)

2nd。ヴォーカルはやっぱりSchmierですが、今回は彼らなりの個性がアップしてまして、素直に評価出来る仕上がり。リフも実にツボですし、こちらも初期スラッシュ好きは要チェック。

The Devil's Tongue (1990)

3rd。今までと同じスタイルですが、曲の質は相変わらず、というかさらにアップしています。特にこれといった曲はありませんが、この時代でも衰えを全く感じさせない、全盛期の熱さをキープしており好感が持てます。DESTRUCTIONっぽいとよくいわれてますが、確実にフックのあるリフを中心に、NECRONOMICON節が完全に開花したフシがありますし、捨て曲もナシ、ということでこの作品も要チェック。尚元のアルバムタイトルは「Escalation」で、↑はリイシューされてジャケットを変えた時のもの。


PHALANX

The Judas Touch (1993)

5人組の1st。スラッシュ寄りのパワーメタルで、雰囲気は1stの頃のPYRACANDAっぽいタイプ。ヴォーカルがLAWSHEDっぽいのでニンマリしてしまいますが、ギターのフレーズ自体はユニークで、テクニカルスラッシュな趣もあり。ファストナンバーは少ないし、ちょっとアレンジ不足ですが、ドイツらしい美しいソロを含め、フレーズ単位で楽しめる好盤。


PHOBIC INSTINCT

A Second Of Thought (1989/2008)

EXUMERMem Von Steinが中心となり結成されたバンドの、89年のお蔵入りアルバム。この頃のMemEXUMERと違って、あのVIO-LENCESeal Killanを思わせるスタイル。それにあわせたのかバックもVIO-LENCEっぽいアメリカンな雰囲気ですが、正直こちらのほうがいい曲書いています。明快かつコンパクトな曲作りにHCの影響を感じますが、あくまでも体育会系なスラッシュメタルが基本ですのでご安心下さい。バンドとしてのヤル気も十分ですし、こちらもオススメ!!!ボーナスでMemが在籍したTARTAROSの84年のデモと、MAYHEM (Ger)の85年の1stデモ「Chain Of Death」をプラス。 


POISON

Further Down Into The Abyss (2006)

1982年に結成された4人組のデモ「Into The Abyss(1987)にライヴ、デモ「Bestial Death(1985)に収録されていた"Witchfynde"をプラスしたコンピ。ドイツの80's ブラックといえば、初期SODOM, DESTRUCTIONとかですが、雰囲気を含めて彼らよりもコアなサウンド。短髪のヴォーカルなんて、ただの大工の親方にしか見えませんが、evilすぎる吐捨は本当に狂っていますし、サタニックな雰囲気もある楽曲もかなりツボ。ドゥミーな展開、長尺なナンバーも、このバンドのオリジナリティだと思います。


SACRED CHAO

S/T (1989)

1989年にLIVING DEATHを脱退した、Thorsten "Toto" Bergmann (Vo), Atomic Steif (Dr)が、元VIOLENT FORCELemmie (Ba)らと結成した4人組の唯一のEPTotoLIVING DEATHのような絶叫スタイルではなくて、LIVING DEATH4thの頃のように、ナチュラルに歌ってますが(このスタイルのほうが好き)、そうとうLIVING DEATHにライバル意識を燃やしたのか、こちらではMOTORHEADタイプのスピードロックンロールをプレイ。このメンツですからプレイは安定してますし、それなりのクオリティ+歌メロもポッピーだったりしますが、リラックスしすぎたせいか、テンションはユルいです。


SDI

Satans Defloration Incorporated (1986)

1984年にOsnabruckで結成されたトリオの1stで、スラッシュ以前のスピードメタル。曲のパターンは非常に少なくて、シンプルなツーバスナンバーがほとんどですが、当時よくいたMOTORHEADっぽいHMというよりは、ピュアで、いい意味でのジャーマンメタルなアプローチ。ヴォーカルはクサレてますし、メインストリーム好きは、普通にスルーしそうですが、サウンドは違いますが、RAZORにも通じる一本調子はクール。ナキの展開があったりするのも○。

Sign Of The Wicked (1987)

2nd"Megamosh"なる実にベタなナンバーもありますし、スピードを中心に、1stよりはスラッシーな仕上がりですが、基本は普遍的なスピードメタルです。こちらもヘドバン出来る良心的なアルバムで、バンドの信念がしっかり伝わる内容。


SUCKSPEED

End Of Depression (1992)

90年にハノーヴァーで結成されたトリオの3rd。リフはスラッシーですが、ヴォーカルはニューウェイヴっぽいですし、楽曲はクロスオーヴァーというかオルタナ色が強いです。この手のサウンドが苦手というわけではないですし、昔のドイツのテクノの影響もありそうで、この無機質な雰囲気も悪くありません。うーんA①なんて「Elegy」の頃のAMORPHISっぽいですし(実は結構好き)、ヘタなヴォーカルもサウンドにあっており、悪くありません。ただあんまり聴くことはないかな。


TORMENT

Experience A New Demension Of Fear,,, (1991)

1984年にハンブルグで結成されたトリオの1stフルレンス。ロックンロールをベースにしたrawでラフなスラッシュ、ということでヴォーカル、ベースはMOTORHEAD, VENOMの影響が強いです。プレイも当然ラフで、特にドラムはドタバタしてますが、勢いは申し分ありませんし、初期スラッシュにも通じる雰囲気は○。プリミティヴなアプローチ、ちょっとしたジョークのセンスは、ドイツのバンドではユニークですし、80sブラックっぽいevilなリフもグッド。

Not Dead Yet (1998)

3rdVENOM, RAZOR, DEATHのメドレーを含む5曲のスタジオティクに、98年のライヴ(MOTORHEAD, SODOMに加え、タイトルこそドイツ語ですが、なんとURIAH HEEP"Lady In Black"をカヴァー)をプラスしたコンピレーション。98年なのにスタイルに何の変化もなく、相変わらず初期スラッシュしてますし、交代したドラマーが、シンプルなスラッシュビートをちゃんと叩けるタイプなので、ノリも抜群です。カヴァーが多いですが、ドイツらしいドランクナンバーもありますし、やっぱりいいですね、このバンド。典型的なライヴバンド。


TOXIC SHOCK

Change From Reality (1988)

1986年にEislingenで結成された5人組の1stDARKNESS, KREATORっぽい典型的なジャーマンスラッシュメタル。ヴォーカルもMilleっぽい吐捨で、こちらも基本ですし、ラフなプレイも初期スラッシュの伝統です。正直特にこれといった曲はないですし、前半はイマイチですが、後半はいいリフが多く、確実にテンションもあがります。S.O.D."United Forces"をカヴァー。

Welcome Home ,,, Near Dark (1990)

トリオ編成になり、ヴォーカルのUweがベースも兼任するようになった2nd1stに比べて、曲によってはギターのフレーズを中心にパワーメタルっぽくなってますが、作曲能力はアップしていると思いますし、ヴォーカルも依然吐捨(スタイルが変わったけど)+爆走スラッシュチューンもあるのでご安心ください。ピュアなアーティテュードも変わってませんし、素直にジャーマンスラッシュが楽しめるいいアルバム。1stと同じく後半のほうがテンション高いのもこのバンドの特徴かも。


VECTOM

Speed Revolution (1985)

1984年にIngolstadtで結成された、ドイツ出身の5人組の85年の1stVoの声質を中心に、1stの頃のS.D.I.に近いプレ・スラッシュメタルなタイプですが、こちらのほうがもっとアクが強烈ですし、勢いも十分にあります。サウンドは違いますが、RAZORのように終始ワンパターンに疾走するスタイルもグッド。

Rules Of Mystery (1986)

2nd。リフの質がちょっとアップしてますが、1stとほとんど同じ内容。


VELLOCET

Captive Of Reality

85年に結成された4人組の1stフルレンス。以前はVKJなるパンクバンドだったそうですが、そんなことはどうでもいい話。でもって中身はジャケ通りのピュアすぎるサウンドです。確かにプレイ、曲調ともにHCを通過してますが、ヴォーカルスタイル、スピードを含めて、意外にもVIOLENT FORCEっぽかったりします。ま、リフはコードストローク中心ですし、彼らよりもロックンロールな分、スラッシュ度は落ちますが、リフの刻み、ソロもちゃんとあるので、違和感はあまりないサウンド。"Armageddon", "Silent Death", "Die Till Dawn"といったタイトルも〇。


VENDETTA

Go And Live,,, Stay And Die (1987)

1985年にSchweinfurtで結成された4人組の1st。メロディアスで美しいソロ、手数の多いリフともに、滅茶苦茶クールで完璧な一枚。ジャーマンスラッシュメタルの美学をつめこんだ、必聴アルバム。

Brain Damage (1988)

プレイ、楽曲、アレンジ等、すべてに成長が感じられる2nd。曲によってはアメリカンなアプローチですが、ジャーマンな雰囲気もしっかりと残ってますので、そういった意味でのバランス感覚は絶妙です。やり過ぎない程度の複雑なリズムチェンジも効果的ですし、絶妙なアレンジもあいまって、聴いていて実にスリリングな仕上がり。リフの疾走感、キレ、躍動感も最高ですし、今回はヴォーカルの歌メロにも工夫が感じられ、こちらも完璧なアルバム。当時のスラッシュシーンにおいて、もっとも曲作りが優れていたバンド、といっても過言ではないと思います。


VIOLENT FORCE

Malevolent Assault Of Tomorrow (1987)トップがWARHEADというかMOTORHEADっぽいスピードメタルで意外でしたが、その後は完璧です。とにかくスピード、勢い、リフ全てがスラッシュの理想。十分にアグレッシヴながらも、初期のDEATHROWASSASSINにも通じる哀愁もあったりしますし、ラストまでテンションはキープ。名盤。


WARPATH

When War Begins,,, Truth Disappears (1992)

1991年にハンブルグで結成された5人組の1st。ワイルドかつ歌えるヴォーカル、へヴィなリフをフィーチャーした、EROSIONにも通じるスラッシュメタル。派手じゃなくジックリと攻めこむタイプで、いかにもドイツらしいグループ。ミドルが多いですし、ファストナンバーもスピードはそれほどありませんが、逆にかなりノリはいいこと、不気味な旋律のアコースティックギターをバックに、これまたワイルドに歌いあげるバラードもポイントです。特に一瞬無機質に感じますが、実は熱いリフは◎な仕上がり。Cronos(全曲のバックヴォーカルにも参加)とHOLY MOSESSabina Classenが参加した、"Black Metal"のカヴァーも○。付け焼き刀なモダン系を聴くより、よっぽど手応えを感じるバンドです。プロデュースはHOLY MOSESAndy Classen


WARRANT

First Strike (1985)

1983年にデユッセルドルフで結成されたトリオの1st EP。ありがちながらもセンスのいいリフ、スピードナンバーでもへヴィなリズム隊、ベースが兼任するダーティなVoという内容で、これは80'sスピードメタルマニアならストライク。メロディよりもリフ中心な作り、オーソドックスなソロも正解。

The Enforcer (1985)

ギターにOliver Mayが加わり4人組になった1stフルレンス。男らしいパワーメタルに、何の変化はありません。ただリフもさらにクールになっていますし、EPと同じくハイクオリティな内容なので、オールドスクールファンは要チェック。ジャケットもグッド。


WICCA

Splended Deed (1989)

こんなオブスキュアなものまで再発されるとは正直驚きですが、こちらは85年に結成された彼らの89年の1stで、唯一の音源。へヴィでぶ厚いリフ、ワイルドなVoを中心に、体育会系のノリが強いサウンド。2ndの頃のSACRED REICHっぽくもありますが、いかにもドイツらしいというか、ピュアなスタイル+いいリフが多いので、こちらのほうがクールです。タイトル曲とかでは転調が多いですが、基本は上記のスタイルですしソロ自体も勢い中心なので、これは80's好きはマストな内容。ちなみにメンバーは後にCURAREを結成。